寒くなる前に‥低温熱傷に気をつけましょう
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皮膚科、美容皮膚科ほしの皮膚科クリニック医師の山本です。
この夏の異常な暑さが終わり、ようやく涼しくなったと思ったら、あっという間に肌寒く感じる時もあるこの頃です。
少し早いですが‥
毎年、冬になると、湯たんぽや使い捨てカイロなどによる低温熱傷の患者さんが受診されます。
低温熱傷は、短い時間触っただけでは熱傷をおこさない物に、長い時間触れ続けることでおこるやけどです。正確には時間だけでは無く、圧力が加わると発症しやすかったり持病によって影響を受けたり、他の要因もあります。
具体的には、44℃から50℃前後のものに数分から数時間触れ続けることで発症します。44度だと3から4時間で、50度だと2、3分で低温熱傷となると考えられています。
低温でも皮膚を傷つけるには充分な温度です。じわじわと皮膚と皮下組織の温度が上がり、温度が冷めやすい皮膚表面は軽いやけどなのに、温度が下がりにくい皮下組織で組織損傷が強くなることが多いのです。
最初は軽度のやけどとして放置されている方も多いです。
深い熱傷になると、治療に時間がかかったり、治癒後が瘢痕になったり、手術が必要になる方もいらっしゃいます。
もちろん、受診された時は全力で治療いたしますが、低温熱傷は起こさないことが一番。
クリニックにいらっしゃる方で一番多いのが湯たんぽによる低温熱傷です。
「湯たんぽは寝る前に布団を温めるためのもの❗️」と思っていただき、寝る時は必ず布団から出してくださいね。
湯たんぽと一緒に眠らないで。
寒がりの私ですが、この16年、生きている湯たんぽ(わんこ)が布団に潜り込んで来てホカホカの布団で眠っていました。
このわんこ🐶、今年の5月に天国へ行ってしまったので、この冬は寒いだろうなぁ。
私もみなさまと共に低温熱傷に気をつけようと思います。